僕が旅に出る理由

歴史は、46億年前だとか、アウストラロピテクスだとかから始めるのではなくして、今、なぜ、このような状況になっているのか、というところからミステリー形式で遡った方が面白い。

 

にも拘らず、歴史の授業がそうはならないのは、現代社会が抱える諸問題というのは、ステークホルダーが大概、ご存命で、ああだこうだとすぐ喧嘩になるためと思われる。

 

しかしながら、私の歴史ぐらいであれば、そのように遡っていっても大して差し支えることもあるまいと思うので、ちょっとやってみる。アイデンティティを探る旅ですな。

 

今、私は、日本株ファンドマネージャーをしています。なぜか。

 

外部環境の変化:前任が転職したから

内部環境/適性:相場に自信があるから

経緯/戦略:元々、アナリストになった時から FMになるつもりだったから

 

ここにさらに、上司が私を選んだから、とか、チームメンバーがNoと言わなかったから、とか、他に希望者/適任がいなかったから、とか、もしかしたら、今年が酉年だから、とか、一つの現象を説明するbecauseだけでも、これだけたくさんの種類があり、また、このそれぞれについて、なんで?と問うことが可能。

 

このように、現実社会を必死になって生きておりますと、因果の樹形図を解くのに忙しく、フィクションのミステリーだのゲームだのというものに脳内エネルギーを割いている余裕などほとんどないということが容易に感得できるのであります。

 

従いまして、歴史というものには、お話の軸、幹、ゆうものが必要となって参ります。

 

教科書では、通常、権力がフォーカスされます。誰が、支配していたのか、という軸です。どのように、ということに風呂敷を広げた瞬間に、図書館1棟では足りなくなるんちゃうかぐらいに、飛躍的に情報量が増大するであろうことは、上述の例からも想像可能です。

 

私の歴史は、どんなポジションにいたか、という軸で振り返ります。

 

ということで、なんでアナリストか、っついますと、その前に企画の仕事をしていて、しがらみを打ち砕くのに必要なエネルギーの総量が途方もないということをしばしば実感していたので、他の会社さんは、どんな塩梅で対応してらっはるのか、ということに関心が湧いたためです。(ちなみに、結論は、機が熟さなければ実はならないし、落ちない、ゆうものです)

 

一方で、アナリストが所属するチームというのは、当社の場合、比較的、短期的なパフォーマンスを追求するチームだったので、忙しい割にリターンが小さいというか、まーぶっちゃけ、そういう相場のアヤで金儲けをするというのはくだらないと思っていたので、中長期の時間軸で投資が可能なチームのFMになりたい、アナリストはそのための踏み台、企業リサーチの練習、ぐらいに考えていました。

 

身勝手な!と思われる向きもあるかもわかりませんが、周りに遠慮なんぞしていたら、やりたいことなんてできませんでしょう?意志を貫き、自由を保持するには、嫌われる覚悟・勇気、そして強さが必要なのであります。

 

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読まなくていいと思います。僕も読んでないw

表紙見れば、何書いてあるかわかる。

本は薦めないけど、実践はいろんな人に勧めています。

 

じゃ、なんで企画の仕事をしていたかと言いますと、それまでやっていたアセットアロケーションという仕事を極めてしまった上、このままやってても世界一にはなれないっつーか、世界一ではあるものの、そのためには英語に堪能でなければいけないが、英語などという単なる意志伝達ツールの学習に30代という脂ののった私がやる気が出ない、と思って、あれも嫌、これも嫌、とかやってたら飛ばされました。ははは。

 

しかし、これは後から振り返れば、とても良かった。

 

私の自意識はストラテジスト/戦略家です。

 

Playerでも、彼らを導くDirectorでもなく、人繰りを考えるProducerでももちろんありません。

 

建築士に近いのかなー。戦略構築士。

 

一応、金融の世界では、そういう職業もありますが、他人の褌で相撲を取るような感じで、ツマラナイ仕事です。自分の腹でリスクを取らなければ面白くない。気合も入らない。

 

つまり、ストラテジストが格好いいから、とかではなくて、ぶち当たった問題を解決するために、まず、ゴリゴリ作戦を練るタイプ、って言った方がいいかもですね。とりま、動くとか、とりま、人に聞くとか、そうではなくて、まず自分で考え倒す。そして、その思考の射程が、平均よりも深く広いと思います。

 

最初はアフリカ政治のゼミに入ったとこぐらいまで遡ろうかと思ってましたが、結局、これから何をしたいか、何をするべきか、で落とすのが今日の主旨だったので、結論に飛ぶ(笑。

 

まず、私の一つの旅は、東日本大震災後に、宇宙の真理にたどり着いたことで終わりましたw。mixiの日記を書いていた頃です。ArtmanとBrahman、人文科学と自然科学の探求です。Artに触れる、すなわち、映画を見たり、クラシックを聴いたり、絵画を見たりする一方で、理論物理学の本(入門書w)を読んでいた。ことを辞めた。不要になった。

 

続いて、もう一つの旅が、アナリスト・FMとして、経営の勉強を一通りしたことで終わりました。大学以来続いてきた社会科学、すなわち、政治、法律、経済、金融、経営の勉強が終わりました。この世の仕組み、なんで、こんなまーまーアホみたいで、まーまーいい感じの世の中になっているのか、について理解しました。

 

終わったというのは、骨格について腹落ちした、ということでして、この宇宙と人間社会のアーキテクチャーが頭に入ったゆうことであります。

 

これにより、あるボタンを押した時に、何が起きるか、その因果律が、「おおよそ」見えるようになりました。

 

はてなブログを始めた頃でもあります。自分の新たな悟りを形にしておきたい、という衝動があったんでしょうな。それも、お陰様であらかた書くことができました。

 

そして今。本格的にやることがないw

 

子供が欲しいと思った。パートナーも欲しいと思った。アナリストになった2年前から行ってなかった、行く気にならなかった旅行にも行きたくなった。

 

走ってる時は、走るのに夢中で、なんで走ってんのか、とか、説明できない。

けど、ゴールした今ならわかる。

 

僕が旅に出る理由は、それまでの旅が終わったから

 

だね。

 

 

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そんなこんなで、次の旅路では、先送りし続けてきたツールの訓練、英語とプログラミングと作曲をマスターしたいと思っています。多いなw

またソロキャンプにも行こうかなー。

ブログの更新頻度も落とします。もう落ちてたけどw