オメガはガンマ
舌の根も乾かぬうちに書きます。
昨日、書いている時から、社会学って、真面目にやってないんだよなぁ、と思ってましたが、明日、とあるアパレルメーカーを取材するにあたり、考えていたことをまとめたい。
被服とは。
一つ、身体機能を拡張・補完する最も原始的な装備
一つ、記号
自身の触覚、他者の視覚によって感知されると言い換えても良いでしょう。
従いまして、服を分類しようとすると、縦軸に機能性、横軸に記号性、その2つのパラメーターでマッピングができそうです。
機能というものは、目的が明らかでなければ評価できません。
防弾が目的なら軽さと厚さのトレードオフ
防寒が目的なら軽さと厚さのトレードオフ。一緒w
防暑が目的である場合、着るというより脱ぐことになるので、無視して良いでしょう。
また、防弾についても、平時を前提とし、無視します。
結果、機能を重視した場合、全世界の人々がウルトラライトダウンを着るはずですが、そのようにはなっていない。
なぜか。
記号の問題ですね。
記号というものは、一定のルールに従い、あるサークル内でのみ流通するものでありますので、初めに、どのサークルなのかが特定され、続いて、Aなのか、A'なのか、Bなのか、というメッセージが伝わるでしょう。
まず、コミュニティの特定(民族衣装)、続いて、制服(みんなと同じ服)か私服(人とは違う服)か、の違い、というわけですね。
つまり、自分は、
・社会に対して従属的な人間であるのか、反抗的な人間であるのか
と言うと過激なようでしたら、
・社会と同質性の高い人間なのか、異質な人間なのか
というメッセージが表現されます。
これで、被服というものを、
1:高機能で同質:ファストファッション/ユニク◯
2:高機能で異質:アウトドアの服
3:低機能で同質:スーツ/洋服の◯山
4:低機能で異質:パリコレ
このように、同質、には、廉価、という要素も入ってくることがわかります。
また、現代社会というのは、以前、述べたように、イノベーションがエラくて、昨日と同じ明日はエラくないという価値観が根本にあるので、異質の方がなんかバリューありそう、と思われがちです。
同時に、ピーコがオシャレは我慢と喝破している通り、現代社会では、機能よりも記号が重視されます。
従いまして、まず、3は問題外として、2か4がエラくて、1はその次、という評価の順番になりそうです。
しかし、諸賢においては既にお気付きの通り、「異質」もカテゴライズされてしまえば、同質である、というジレンマが存在します。オシャレにサイクル/トレンドが存在する所以でありますね。ここにこそ、アパレルビジネスの勝機があり、リスクがある、という至極、真っ当かつ面白みのない結論に到達しました。ワラ。
さらには、本当に異質な人間というのは、20年前の服を平気で着ていたり、服を自分で作ってしまったりするので、市場がない、若しくは小さい藁
そんなこんなで、機能性という付加価値が、基本的に素材に依存する(縫製とかもあるようですけど)ため、成長を続けるには、クロスボーダーも含めて販売チャネルを拡大する以外になさそうです。
ノースフェイスはVF Corpの、グレゴリーはサムソナイトの傘下、パタゴニアは非上場、他はちょっとよくわかりませんけど、まぁそうなるわな。
ふむ。大体、考えが整理できた!
タイトルは、オサレはガマンにしようかなぁ、なんかパッとしねぇなぁ、と思ってて思いついた意味のない言葉でつ。